写真撮影ストロボといえば『コメット』ですが、動画撮影ライトの定番って無いんですよね。それで突き詰めると『ファン音』と『フリッカー』の壁にブチ当たり、更に光量不足に悩まされます。
全て解決とは行きませんが、工事現場で見掛ける『投光器』が撮影に使えたので、一つのアイデアとして紹介致します。
『RE-LH-CLP-E39』クランプ固定式防雨形投光器
新潟県十日町市の『リュウド(株)』さんで作っている投光器です。
しっかりした作りなので、安心して撮影現場で使用出来ます。
ホームセンターへ行くと同様の商品が売っていますが、電球付きタイプが多く割高です。
ライトは『E39金口』のLED電球を付ける為、投光器に辿り着きました。
かなり明るい、最高のライトです。
80W・5000Kを選択しました。
ポイントはファンレスなので、音声録り撮影でも使えることです。
注意点として、このタイプのライトはフリッカーが出ます。
『フリッカーフリー』と謳っている製品でも、出てしまうようです。
撮影用ライトは周波数の変換を行っているのでノイズは出ませんが、寿命を延ばす為のファン搭載型なので、どうしてもファン音が気になってしまうのです。しかしこの製品は、表面積を増やした形状であり、ファンレスで大光量を実現させています。
https://www.hepco.co.jp/
東日本では50Hz帯なので、シャッタースピード1/60ではノイズが出ました。
1/50・1/100にすると問題無く撮影出来ます。
前提として光量調節は出来ません。
ライト交換やデュフェーズ、設置距離で調整します。
ライトスタンドに乗せたい
さて、当然では御座いますが、工事機材と撮影機材では相互性がありません。それほど複雑では無いのですが、そもそもどうやって固定するかで悩みます。更に撮影表現で重要となる『デュフェーズ』を簡潔にコントロール出来るかがカギとなります。
今回は、透過性のアンブレラ対応と致しました。
接続部を、スピゴットと比べてみました。
かなりサイズが違いますね。
色々思考して、2つの方法を試してみました。
個人的には、一つ目をオススメしますが、二つ目にもメリットがあるので目的に合わせ参考にしてみて下さい。
『万力』接続
今回ネックとなるのが、この万力です。
確実に『工事現場用品』として認識されてしまうので微妙ですが、強度は抜群です。
まずはこれが、完成形の土台です。
なかなか強そうですね。
ネジと部品の干渉を防ぐ為、結構考えて組みました。
ライトマウントと、アンブレラ穴の距離はこれがベスト。
まぁ、明るいライトは、とにかく大きいのですね。
安定感は抜群です。
ライトが大きいのでライトガードは付けられませんが、LEDは熱くならないので大丈夫です。
アンブレラを装着すると、こんな感じです。
しっかりと、平行になっています。
土台部分をバラさなければ、現場でも直ぐに設置可能です。
投光器にスイッチは無いので、コンセントタップで管理しています。
専用の撮影機材以外を持ち込むことを嫌がる方もいますが、そもそも検証力の無いパターンがほとんどで、いわゆる食わず嫌いタイプです。しかしこの組み合わせは、フリッカー以外は成立しているので問題なく使えます。
『スピゴット』接続
続いては、スピゴットに直接乗せる土台を紹介します。
撮影用機材に投光器を取り付けるイメージです。
強度は十分ですが、一応安全面も考慮してライトと土台をワイヤーで繋げるようにしてあります。
理由として、この投光器を使う前は、E26金口ソケットにE39変換アダプターで無理やり感のある接続をしていた為、若干不安定でありました。その名残のワイヤーです。
土台部分へは、上記のパーツを使いました。
さて、問題点は、スピゴットをどうするかです。
穴は、なかなかの大きさ。
長めの蝶ネジを使うと、スピゴットを固定出来ます。
程良いサイズが無く長過ぎたので、何となくナットで埋め合わせをしました。
6角ナット:M6/ピッチ1.0
ちょうボルト:M6/ピッチ1.0/25mm
ホームセンターで、上記のネジとナットを調達。
これを、ねじ込みます。
蝶ネジだけでも十分ですが、何となく、こうしてみたかっただけです(/ω\)
こう見えても、しっかりと固定されています。
ライト側の『落下防止ワイヤー取り付け穴』へリングを通し、カラビナを引っ掛けました。
こんな感じで、ライトスタンドに乗せることが出来ました。
メリットはスピゴットなので、E26ソケットタイプ製品と瞬時に差し替えが可能な点です。
設置や使い勝手は、どちらも同じですが強度面とコストを考えると、やはり『万力タイプ』での接続をオススメします。通常のビデオライトは10~20万しますが、これで代用出来る現場がほとんどかと思います。