ブラックマジックのシネマカメラは相変わらず最高で、いじくればいじくるほど底無し沼にハマってしまい、今週末も暮れようとしています。前回は、ゲージをベースにリグを組みましたが、モニター位置が気に入らなかったので、今回仕様変更致しました。
担ぎスタイルを想定した可動式
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前回は、シューマウント上部のナットレールにハンドルを掴ませ、その先端にモニターマウントを乗せました。特に問題があった訳ではありませんが『担ぎスタイル』を想定した場合、目との距離が近過ぎ、老眼のお年頃としては早めに対処しておこうと考えました。
それで、ゲージ上部から出した『フォローフォーカス』用のロッドに乗せてみることにしました。
モニターマウントを使えば前後左右に稼働しますが、今回はモニター自体の位置移動も叶える取り付けにしたかったので、アーム選びに試行錯誤しました。
右手でハンドルを握る『手持ちスタイル』では、どんなに持ち上げても右手が首の高さを超えることはないので困りませんが『担ぎスタイル』だと、右目の前にマイクが来る位置になるかと思います。
それに合わせ、モニター自体を左にセット出来るようにしたかった訳ですね。完成に至るまでいくつかの問題点をクリアする必要があったので、メモとして残しておきます。
高さ問題
『パーツを軽くしたい』願いは、リグ組み界の永遠のテーマなので、まずはこの2つの組み合わせでチャレンジしました。(ロッドクランプ+モニターマウント)
ロッドクランプが軽量かつ締め付け最高なので、一気に解決かと思われましたが『NP-F950バッテリー』の高さがそこそこあり液晶と被ってしまう恐れが有る為、断念しました。
やはり、これぐらいの高さが無いと、ポジションによっては困りそうです。
バッテリーアダプターの取り付け位置は、レンズ上部を採用しています。やはり内臓バッテリーだけだと運用に不安が有るので、今後も取り付け位置と種類には悩まされそうですね。
ネジ緩み問題
当初は、これ一つで解決かと思っていました。
このアームパーツの私の評価は、ノーベル賞レベルなのですが、この先端にモニターマウントを取り付けるとカメラネジの緩みが発生してしまいます。カメラアクセサリーに興味がある方なら、もうお分かりかと思いますが、これの解決案って無いんですかね?
要は『雲台と三脚の接続部』をイメージしてもらえれば伝わると思いますが、小さなパーツ同士で、かつある程度の力が掛かる部分をオスメスネジで強めに接続しても簡単に緩んでしまうということです。撮影中にプラーンとなってしまうと、画に集中出来なくなってしまいますから、重要な部分だと思います。
ただ、これは高級パーツであってもダメで、形状次第なんですよね。
シューマウントとカメラネジの組み合わせだと、ほぼ確実に起こりますが、間にワッシャーを嚙ませてもダメなのです。それで『SmallRig』などは、ギザギザやロックのあるタイプを開発していますが、採用部分が限られている為、未だ未解決です。
それで今回は、ネジ締めの強度調節可能な『マジックアーム』を採用しました。
ちなみにこのパーツも、かなり素晴らしいです。
上記画像の『モニターマウント』のネジ部分に傷がありますが、これは今まで何度と無くトライして来たプライヤーを使用しての締め付けによるものです。今回も手締め程度のトルクでは緩んでしまう為、両方からガッツリ行きました。
これで緩まなく無くなりましたが、例えばジンバル運用でモニターを外して移行する場合、この部分も含めた設計にしなくてはなりません。勿論、ジンバル用のモニターを用意することも一つの手ですが、簡単な構造で大まかな付け替え作業が出来ることが理想なので今後、ジンバル側の視点で考えてみたいと思います。
ロッドクランプ問題
『ロッド』はリグの可能性を大きく広げる存在で、今回レンズ上のスペースを有効活用出来たのも、このパイプ形状のおかげです。ただ、個体差なのか使用部への配慮設計なのかは不明ですが、パーツによって締まり具合に差が生じています。
先ほども紹介しましたが、こちらは絶対安心で『強』ガッチリ締まります。今回はアーム側のオスネジの長さの都合で、使用出来ませんでした。
こちらは、ロッドとメスネジの変換アダプターで、今回採用致しました。しっかり締め付けしないと緩んでしまう『中』レベルです。
こちらは『チーズプレート』要素がある魅力的なクランプですが、2本固定が前提の為か『弱』レベルの締まり具合でした。
撮影の現場では、常に時間との戦いが強いられるので極力、取り外しなどの作業はしたくありませんが電車移動などの運搬も含め、バラシと組み立ての慣れは必須です。
エンドグリップ
ハンドルの後ろに、もう一つハンドルを付けました。
これはもう、かなり長く使っていて写真撮影の時も付けることが有るくらいです。
シューマウントへ取り付けるタイプなので、装着もスピーディーです。
手持ち運用でアゴや腹へ押し当てたりすると、かなりのサポート力を発揮してくれます。
三脚運用時では、パン棒の役目も果たします。
様々な体制で撮影するので掴みが多くあることは、安心に繋がります。
また、上記画像の左グリップ上のマイク位置のシューへの取り付けもおススメで、両手持ちの際に威力を発揮します。
これで気になる点が解消され、その後の使用でも不満点が出ないので、一応これで完成かと思いますが、進展があればまた色々考えてカスタマイズしたいと思います。